6/13(土)に月一回のテーマ別講習会を開催。
今回は「感覚を磨くための杖術」と題して、普段の杖術とは少し違った角度から、杖を用いた稽古を体験して頂きました。
今回このテーマに決めたのは、繊細に身体感覚を探るには杖術が最も適しているということをずっと前から思っており、一度その点に特化した稽古をやってみたいという思いがあったからです。
手にしたものの重さや大きさ、質感などを全身で感じようとすることは、あらゆる動きの手掛かりになると考えています。体一つで色んな動きを検証するのももちろん重要ですが、身体を客観的に捉えるには、身体以外の何かに触れ、身体と物の対比や一体感などを探ることが必要です。これは私の経験から導き出されたものですが、おそらく居合の経験だけしかなかったとすれば、その感覚に辿り着くまでに相当余計な時間がかかったことと思います。杖という道具の持つ用途を限定されない汎用性に助けられ、身体感覚につながる稽古法を工夫することができたのです。
今回の稽古では杖を最小限の力で持つことから生まれる中心感覚や、手の甲と杖の接点変化を用いる技法から非日常の物遣いの感覚を得ることなどを皆さんに試してもらいました。
もちろん武術技法としての杖の操作においても欠くべからざる稽古と言えるものですので、普段の稽古でも機会があればこのような内容に絞った回を作りたいと思います。
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